小春をお義母さまに預け、出掛ける。
仕事の打ち合わせと歯医者に行くため、今回は少し長い外出になる。
前の晩から緊張してた。
そういう気配を察知するのか、
いつも別れ際は淡白な小春が、「おか〜しゃ〜ん」と追ってきた。
「行かないで」と泣くのではなく、バイバイと手を振りながら。
曲がり角で姿が見えなくなっても、
「おか〜しゃ〜ん!おか〜しゃ〜ん!」は聞こえる。
なんだよ〜小春ぅ〜〜お母ちゃんの後ろ髪なくなっちゃうよ〜。

用事が終わると、洋服も饅頭も買わず、一目散に帰った。

060207