陣痛になると、天井から吊るされた綱につかまり、う〜〜んといきむ。
時代劇みたい。
最初「いきんで!」と言われ驚いた。
いきまず力を逃しながら産むのが良いお産だとばかり思っていたから。
遠慮がちにいきむ。
「どうやっていいかわかんない〜〜。いきめない〜〜。」
「うんちするみたいに、う〜〜〜んってやるのよ!」
情けない私を、仲さんは根気よく優しく導いてくれた。
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赤ちゃんがなかなか下りて来ない。
陣痛も遠のきはじめていた。
(後から聞いたのだが、実は微弱陣痛、回旋異常だった。病院なら間違いなく促進剤が打たれていたそうだ。にやついてる場合じゃなかった。)
やばい。また時間かかるのか?!と思った矢先、
寝ていた小春が目を覚まし、あろう事か、「お〜っぱぁ〜〜い!」と泣き叫んだ。
一生のうちで何度もないかなり切羽詰まった状況なんですけど、お母さんは。
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火の点いた様に泣き私にしがみつこうとする小春。
いきんでも出て来ない赤ちゃん。
集中が途切れる。
この状況を打破するには、私が早いとこ産んじゃわなくては!
「ちょっと、ごめん!」と小春をはねのけ、
力の限りいきむ。
ざっぱ〜〜んと水がかかった。
と同時に赤ちゃんが出てきていた。
かかったのは羊水だった。
赤ちゃんの頭が栓になっていて、抜けた瞬間に羊水が飛び出したのだ。こちら側に飛ぶ事は滅多にないらしい。
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赤ちゃんを確認してすぐ小春を呼び、おっぱいを飲ませた。

家族全員と助産婦さん、みんなのお産が終わった。
時には足並みを乱し、泣きながらも必死に着いてきてくれた小春。
ありがとう。
夏乃ちゃん、バタバタでしたが地球にようこそ!

今日は私の誕生日。
私も母の中から地球に飛び出してきた赤ちゃんの一人だ。
                                      <了>