「そろそろやつにもあの部門を任せてみたらどうだろうか?」
「いや、あそこは私でも手こずっているところです。彼にはまだ無理です」
「だが、それではいつまでたってもやつはお客さんだぞ。チャンスを与えるべきじゃないか?」

そんなやりとりがあって(私と私で)、
とうとうルンバに12畳の「曖昧部屋」を任せてみることにした。
そこは、他の部屋で不要になった家具が「小春の勉強机」や「なっちゃんの机」という名で置かれていたり、
お雛様が入っている大きな長持ち、サンタさんからもらったため処分できない誰も乗っていないトナカイ、もはやゴロツキと化したバランスボール、発火する可能性がなくもないので今年は使わなかった古い扇風機などがあったり、大きな物置のような部屋。なのに、小さな畳がちょっとだけ敷かれテレビもあるプチお茶の間もある不思議な部屋。
ルンバに働いてもらうためには、整理は必至だ。
新人の仕事は、停滞した場所に風穴を開けることでもあるのね。

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