フクダカヨ絵日記

平成の長谷川町子と言われたり言われなかったり

カテゴリ: わたしのともだち

譲り合いながらでないと車が通れない小さな踏切。 線路をはさんで少し山になっているので、 待ってる間はライトを消さないとハイビームのようになってまぶしい。 この前、対向車がライトを点けたままなのに、なかなか踏切が開かなかった。 我慢してたけど、むかついてきた。 ... 続きを読む
譲り合いながらでないと車が通れない小さな踏切。
線路をはさんで少し山になっているので、
待ってる間はライトを消さないとハイビームのようになってまぶしい。
この前、対向車がライトを点けたままなのに、なかなか踏切が開かなかった。
我慢してたけど、むかついてきた。
「こっちも点けたらわかるんじゃない?」と
醜いハイビーム戦争勃発…
と思ったら、奇跡が起こった。
光と光の真ん中にすっと現れたのは、わたしのともだちだった。
我々の邪悪な心はすぐに消え、驚喜に包まれた。

引越しても、生活圏は変わらない。
わたしのともだちにもまた会えるのは幸せなことだ。

081118

ふりかえりたい年頃のわたしのともだち。 ... 続きを読む
ふりかえりたい年頃のわたしのともだち。

080526a

080526b

朝、ゴミ捨ての時、わたしのともだちの後ろ姿をみかけた。 エレベーターに乗らず階段で上に戻りながら、後ろ姿を見送った。 ふらふらのろのろ。 驚く程遠ざからない後ろ姿だった。 ... 続きを読む
朝、ゴミ捨ての時、わたしのともだちの後ろ姿をみかけた。
エレベーターに乗らず階段で上に戻りながら、後ろ姿を見送った。
ふらふらのろのろ。
驚く程遠ざからない後ろ姿だった。

080229

友人が私の家に遊びに来る途中に、 わたしのともだちと思われる人物に会ったらしい。 絵日記の中でしか見た事ないわたしのともだち。 しかし友人は、風貌、店のおばさんとのやりとりから彼だと判断し、 「ねえ、かさこ地蔵やった?」と唐突に尋ねた。 「やった。」 疑うこと ... 続きを読む
友人が私の家に遊びに来る途中に、
わたしのともだちと思われる人物に会ったらしい。
絵日記の中でしか見た事ないわたしのともだち。
しかし友人は、風貌、店のおばさんとのやりとりから彼だと判断し、
「ねえ、かさこ地蔵やった?」と唐突に尋ねた。
「やった。」
疑うことなく躊躇うことなくまっすぐな答え。
わたしのともだちに間違いない。

071120

「TSUTAYAで何借りたの?」 「何だと思う?」 「ドラゴンボール?」 「う〜・・・」 「じゃっ、ウルトラマン?」 「ボクはそんなに子どもじゃないよ。」 「あぁ、ごめん。じゃあ、何?」 「ドラゴンボールだけどさ。」 ... 続きを読む
「TSUTAYAで何借りたの?」
「何だと思う?」
「ドラゴンボール?」
「う〜・・・」
「じゃっ、ウルトラマン?」
「ボクはそんなに子どもじゃないよ。」
「あぁ、ごめん。じゃあ、何?」
「ドラゴンボールだけどさ。」

071030b

夕方、急に寒くなり震えながら歩いていたら、 もこもこ暖かそうなわたしのともだちに出会った。 彼はいきなり、 「僕は風邪をひいちゃダメだからね〜。あ〜あ、明日は学芸大会か。」 「何やるの?」 「かさこ地蔵」 「何の役?」 「じいさま」 「え〜〜〜っ!すご〜〜い!主 ... 続きを読む
夕方、急に寒くなり震えながら歩いていたら、
もこもこ暖かそうなわたしのともだちに出会った。
彼はいきなり、
「僕は風邪をひいちゃダメだからね〜。あ〜あ、明日は学芸大会か。」
「何やるの?」
「かさこ地蔵」
「何の役?」
「じいさま」
「え〜〜〜っ!すご〜〜い!主役じゃ〜ん!」
「んふふ。4人いるけどね。学芸大会で一番やっちゃいけない事知ってる?」
「・・・風邪ひいて休む事?」
「そう!学校の人たちはそこのところがわかってないんだよね〜」

大丈夫かな。無事にじいさまできたかな、わたしのともだち。

071030

「妊娠なの?」 臨月に入り極端にでかくなった私のお腹を見て、わたしのともだちは言った。 多くの子どもが聞くように、 「赤ちゃん居るの?」ではなく、 多くの大人が聞くように、 「ご予定日はいつ?」でもなく。 ... 続きを読む
「妊娠なの?」
臨月に入り極端にでかくなった私のお腹を見て、わたしのともだちは言った。
多くの子どもが聞くように、
「赤ちゃん居るの?」ではなく、
多くの大人が聞くように、
「ご予定日はいつ?」でもなく。

070626

午後2時。 やらなきゃいけない事があるのに、なんとなく手につかず、 とりあえず携帯と小銭入れだけ持って家を出た。 わたしのともだちに会った。 コーラと漫画とガムが入ったビニール袋を下げ、付録と思われる薄い小冊子の漫画を読みながら歩いていた。 あ〜〜これから家に ... 続きを読む
午後2時。
やらなきゃいけない事があるのに、なんとなく手につかず、
とりあえず携帯と小銭入れだけ持って家を出た。
わたしのともだちに会った。
コーラと漫画とガムが入ったビニール袋を下げ、付録と思われる薄い小冊子の漫画を読みながら歩いていた。
あ〜〜これから家に帰って、コーラ飲みながら漫画読んでガム食べて、
至福の午後を過ごすんだろうなぁ〜。
私も駅前まで行って、文庫本とアイス買ってきちゃおっかな〜。
さえない気分で家を出たのに、すっかりウキウキしてきた。
すれ違っただけなのに。
天才だな、あいつ。

070511

「ボク、後悔してるんだ。」 道で出会ったわたしのともだちが、珍しく自分から話し出した。 「今日、マラソン大会で、ず〜っと走って追いかけたのに、 参加した人しか賞品はもらえなかったんだ。 走ったのに。出ればよかった。」 ホント、その通りだね。大好きです。わたし ... 続きを読む
「ボク、後悔してるんだ。」
道で出会ったわたしのともだちが、珍しく自分から話し出した。
「今日、マラソン大会で、ず〜っと走って追いかけたのに、
参加した人しか賞品はもらえなかったんだ。
走ったのに。出ればよかった。」

ホント、その通りだね。大好きです。わたしのともだち。

070310

2〜3ヶ月ぶりじゃなかっただろうか。 わたしのともだちに会った。 「ひさしぶりだね〜。」「…?うん…。」(忘れたか?) 「今度何年生になんの?」「4年」 嬉しくなってテンションも上がり、慌てて声をかけたが、彼はいつもと変わらずのんびりと返事し、歩いて行った。 ... 続きを読む
2〜3ヶ月ぶりじゃなかっただろうか。
わたしのともだちに会った。
「ひさしぶりだね〜。」「…?うん…。」(忘れたか?)
「今度何年生になんの?」「4年」
嬉しくなってテンションも上がり、慌てて声をかけたが、彼はいつもと変わらずのんびりと返事し、歩いて行った。
ふと、声をかける直前、彼が空の方を見て微笑んでいたのを思い出し、私も空を見た。
オレンジがかった夕方の空に、飛行機雲が1本。
この頃焦る気持ちに行動がついて行かず、ざわざわもやもやしていた私の心が、す〜っと静まった気がした。
私に足りなかったのはわたしのともだちだった。

070309